和光小学校校園長ブログ「子どものなる木」「子どもたちが教育の主人公」はどのように実現できるか?~対話付き特別上映会レポート~




運動会を目前に控え、子どもたちも教師たちも一つ一つの競技について技をどう高めるか、チームの弱点をどうカバーし合うか、熱心な取り組みが続いています。昨年の運動会ではできなかった高学年騎馬戦を、今年こそ行いたい、行うためにどのような対策を立てるかと考えてきましたが、これだけの感染拡大の中、子どもたちががっぷりと組み合い、複数のサポート役の教師が体ごと子どもたちを支えることもある騎馬戦を行うことはできない、と判断しました。

6年生にとっては騎馬戦を経験しないまま卒業することになる、そんなことは受け入れられない、と、陳情の手紙を直接校長に手渡しに来た女の子たちがいました。切々と綴られた子どもたちの想いは涙なくしては聞くことができませんでした。その後は手書きの用紙にチームを超えて名前を連ねた「署名」を、両チームの子どもたちがいっしょに届けてくれました。「コロナの中で騎馬戦をやるのが難しいことはわかるけれど、自分たちでできるだけのことはしたいと思った。後悔はしたくないので。」とのことばに、和光小学校の6年生の姿を確かに見た気がしました。

 

さて、コロナ禍ではありますが、各地で上映が続けられている『あこがれの空の下』、田端にあるシネマ・チュプキ・タバタでは、上映後に、出演した教員たちのトークイベントを行うなど、参加者との対話の機会を頂きました。私も4月10日に寄せて頂き、思いがけず研究会仲間と再会したり、軽井沢からわざわざ映画を観るためにいらっしゃった4歳のお子さんを持つお父さんとお話ができたり、和光小学校のことを広く知って頂きありがたい取り組みでした。

そのシネマ・チュプキ・タバタで、対話付き特別上映会が計画されました。当初は劇場に集まって映画鑑賞の後対話をする予定でしたが、直前に緊急事態宣言発出となり、急遽オンラインでの上映会、その後の対話の会、となりました。おかげで、私たちも校内研究会の隙間の時間に参加させて頂くことができ、またオンラインということで富山、兵庫、熊本からも参加される方がいらっしゃいました。書籍『きみがつくる きみがみつける社会のトリセツ』とのコラボ企画とのことで、進行は著者のお一人でいらっしゃる舟之川さん。20名の参加者と約3時間、映画の様々な場面を巡っての対話が続きます。途中で4つの部屋に分かれての対話、その後また全員が集まっての意見交換、と、まさに“和光小学校の教育を語り合う会”が、展開されました。

 

��『きみがつくる きみがみつける 社会のトリセツ』は、10代の人たちに向けて、「この社会は与えられたものではなく、自分の手でつくれる」と伝え、一緒に取り扱い方を見つけていこうと呼びかける本です。https://kimitori.mystrikingly.com

これら2つに共通しているものはなんだろうかと考えたとき、「自分を大切にしながら、他者と共に社会をつくる、そのやり方を学び続ける」というフレーズがわたしの中に浮かびました。そこから生まれたのが、「子どもが主人公の教育はどのように実現できるか」というイベントテーマでした。>と舟之川さんがイベント後のレポートに書いていらっしゃるように、集まったみなさんは、これからの社会の担い手である子どもたちに「君たちが主人公なんだよ」というメッセージを届けたい、と願っている方々でした。それは私たちの学校作りにも共通することです。

舟之川さんから、イベントのレポートを届けて頂きましたので、是非みなさまご覧下さい。

 

『あこがれの空の下』の上映対話会のレポート

https://hitotobi.hatenadiary.jp/entry/2021/05/20/083127

 

 

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